10月29日(水) サムエル上4章
「主の契約の箱をシロから我々のもとに運んで来よう。そうすれば、主が我々のただ中に来て、敵の手から救ってくださるだろう。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』サムエル記4章3節
サムソンの時代のイスラエルは、もともとは敵対していたはずのペリシテの要求を受け入れ、神の士師サムソンを引き渡そうとさえしました(士15章9〜13節)。サムエルが活動する時代に入ることで、敵対する相手といかに戦うか、その正しい姿勢を回復していくことになります。
しかし、そこでの回復は形だけの戦いにとどまり、人びとの心は依然として、まことの神に頼るのではない、異教的な信仰を持ったままでした。彼らは神の契約の箱をまるで単なるお守りのように扱い、箱を持ってくれば勝てると考えました。神を自分の望みを叶える道具としか見ていなかったのです。これは真に神に仕えるしもべの姿勢ではありません。結果として、イスラエルは大敗を喫することになります。三万人もの兵士が倒れ、神の箱はペリシテに奪われ、さらにエリの息子ホフニとピネハスも死んでしまいました。
聖書の神は偽りの神々と異なり、単なるお守りとして扱われることを拒まれます。神の箱があれば勝てるという発想は、神を道具と化する考えであり、主はそれに怒りを示されました。私たちのキリスト教信仰も今、このような姿勢に陥っていないか、省みる必要があります。霊なる神は、私たちの真心からの献身と信頼とを喜ばれ、受け取られるお方です。
【祈り】
主よ、あなたを真の主、真の王として敬う心を与えてください。









