8月17日(日) ルカ12章49-56節
「今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことである。…」「あなたがたは、わたしが地上に平和をもたらすために来たと思うのか。そうではない。言っておくが、むしろ分裂だ。」(ルカ12:51)
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ルカによる福音書12章28節
主イエスが、平和ではなく「分裂」をもたらすために来たとおっしゃるのは、驚くべきことです。しかし、この言葉は真実です。日本でクリスチャンとして生きていくことは簡単ではありません。信仰が原因で大切な家族や友人との関係がぎくしゃくしたり、壊れたりした経験のある方は、決して少なくないでしょう。真理を愛し、主イエスに従う道は、神と隣人同士の間に真の平和をもたらしますが、反対に、引き裂かれるような苦しい経験をもたらすこともあります。
私たちが忘れてならないのは、主イエスご自身が、愛する者と引き裂かれるという苦しみを、誰よりも深く、また激しく経験されたお方であるということです。主イエスは、親しい家族や弟子たちからの無理解に苦しまれました。何よりも、切り離しがたく一つである父なる神と引き裂かれる苦しみを、十字架上で味わわれました。それは、本来、罪人である私たちが味わうべき苦しみでした。
主のこの苦しみをとおして、神と私たちとの間のまことの平和が実現したことを、心に深く刻みます。そして、愛する人と引き裂かれる、その苦しみをとおして、その傷を癒すまことの平和が神からもたらされることを信じます。
【祈り】
私たちの引き裂かれる思いをも、あなたが誰よりも知っておられます。そして、あなたが必ず癒しを与えてくださることを信じて感謝します。