川栄智章(せんげん台教会牧師)
メッセージ: キリストの血
いかがお過ごしでしょうか。せんげん台教会の川栄智章です。
聖書には、次のような御言葉があります。「あなたがたが先祖伝来のむなしい生活から贖われたのは、金や銀のような朽ち果てるものにはよらず、きずや汚れのない小羊のようなキリストの尊い血によるのです。」(1ペトロ1:18-19)
ここで「贖う」という言葉は、買い戻すという言葉(意味)です。昔イスラエルの社会では、人が大きな借金をしてそれを返済することができなかった場合、奴隷に成り下がってしまうことがありましたが、他の人に金銀を支払ってもらうことで再び自由の身とされました。「血は命」と言われますように、血とは御子イエス・キリストの命を意味しているため、キリストの血によって贖われるとは「この世で何よりも尊いものによって贖われた」という意味です。
昔テレビで『水戸黄門』というドラマが放映されていました。その中で、徳川家の家紋入りの印籠を出すことで全てが解決するシーンが有名でした。キリストの血とは、まさにクリスチャンの身分を決定する印籠のようなものです。
神の子の命が支払われ、莫大な代価が支払われましたから、その血の力は、単にキリスト者を罪の奴隷から解放したというだけにとどまりません。主イエスを信じる者は、その尊い血によって、罪の支配から完全に贖い出され、自由とされ、そして神の所有とされ、聖なる者とされ、従順の子とされるのです。