山中恵一(東京恩寵教会協力牧師)
メッセージ: 十字架を背負って、私に従いなさい
「自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。」(マルコ8:34)イエス・キリストは、十字架へと向かう道のりの中、弟子たちにそのように言われました。「キリスト教を信じるとはどういうことなのか?」それは、「自分の十字架を背負って、イエス・キリストの辿った道をなぞることだ」、そんな風に言うことが出来るかもしれません。
「十字架」。それは、人間を磔にして命を奪う処刑道具でした。そこに自分が拘束されて、命のすべてが費やされる。私に従うとはそういうことなのだ、キリストは言われます。自分のすべてを差し出し、人生のすべてを注ぐに値する生き方。そんな命の使い方があるのだとしたら、これは、中々に魅力的な生き方ではないでしょうか?
キリストに従う生き方とは、キリストの生涯をなぞる生き方です。イエス・キリストのご生涯は、十字架の死と復活とに要約されています。十字架の死。それは、自分以外の誰かを救うための死でした。復活。それは、「神に救われる者は死を越えて生きる」、その証明でした。自分以外の誰かのために人生を費やし、神に救われて、死を越えて生きる者とされる。これが、キリストに従う生き方です。
自分のことは心配せず、安心して神様にお任せして、誰かのために生涯を費やすことが出来る。それは美しく、尊い、魅力的な命の使い方ではないでしょうか?「わたしに従いなさい。」キリストは、私たちをそのような魅力的な人生へと誘っておられます。