2月22日(土) 詩編73編
わたしは、神に近くあることを幸いとし
主なる神に避けどころを置く。
わたしは御業をことごとく語り伝えよう。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編73:28
この詩編の詩人は、正しい者が困難に耐え、悪人が繁栄するのを、なぜ神が許しておられるのか、理解できませんでした。神に逆らう者らは苦難や災いに遭うことなく、富や健康、長寿、子孫の繁栄などあらゆる豊かさを享受して、「神が何を知っていようか。いと高き神にどのような知識があろうか」などと豪語するのです。
神の深い御旨を理解できないとき、私たちはただ状況だけを見て人と比較してしまいがちです。詩人の目には、彼らの繁栄と安泰が妬ましく映ります。しかし、疑問に苦しみながらも彼は聖所に行って祈りました。すると、いつまでも続くかのように見えていた彼らの繁栄が一瞬にして消え去ってしまうものであることを示されたのです。「わたしは愚かで知識がなく、あなたに対して獣のようにふるまっていた」と、彼らを妬んだ自分が愚かだったことを悟り(22節)、生ける栄光の神との交わりに真の幸いを見出すことに導かれました。
多くの人には、この世の富を蓄えることが最良の人生かもしれません。けれども、私たち信仰者には、神の近くにあることが最も良いことです。永遠なるものを見失い、迷いやすい私たちに、主の確かな約束が与えられていることを感謝します。「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタ28章20節)。
【祈り】 主が常に共にいてくださること、それに勝る幸いはありません。