大宮季三(横浜中央教会牧師)
メッセージ: クリスマス~マリアの夫
おはようございます。横浜中央教会の大宮季三です。
クリスマスは、イエス・キリストの誕生を祝う日です。そのイエス・キリストは、処女であるマリアから誕生しました。「処女降誕」は、多くの人にとって信じられないようなことですが、マリアの処女降誕について、誰よりも悩んだのは、婚約関係にあったヨセフではなかったかと思います。
マタイによる福音書は、ヨセフの葛藤の姿を記しています(マタイ1:18-25参照)。ヨセフはまだ、マリアとは結婚していません。そうであるのに、マリアが身ごもっていることを知ります。「マリアは他の男性と関係を持ったのではないか」と誰よりも深く悲しんだのが、ヨセフではなかったでしょうか。
そのヨセフのところに、天使が現れます。「マリアは神によって身ごもったのであり、その子は救い主である」、そのことがヨセフに告げられました。誰にも相談することができないような状況、言えない、言いたくない、苦しみ、痛みを抱えている中で、ヨセフは神の言葉を聞きました。
クリスマス、街はとても煌びやかになります。多くの教会でも、いろんな飾り付けをします。また、クリスマスの時期には、忘年会やいろんな集まりがあり、にぎやかな場所に行くことも多いかと思います。しかし、私たちが神と向き合い、神の言葉を聞くことができる場所は、煌びやかな場所や賑やかな場所ではなく、人には言えない、言いたくない、苦しみ、痛みを抱えている場所ではないでしょうか。
クリスマスの煌びやかさ、にぎやかさとは、似つかわしくないような心を抱えるあなたのところに、神が共にいてくださいます。