10月22日(水) コヘレト11章
すべてのことを成し遂げられる神の業が分かるわけはない。
朝、種を蒔け、夜にも手を休めるな。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』コヘレトの言葉11章5-6節
コヘレトの時代、種蒔きは、ただ地面に種を振りまくだけだったそうです。どの種が実るかわかりません。一つも実らないかもしれません。「実を結ぶのはあれかこれか、それとも両方なのか、分からない」のです(6節)。
皆さんなら、そのような先のわからない状況でどう行動しますか。
コヘレトは、「すべてのことを成し遂げられる神の業が分かるわけはない。朝、種を蒔け、夜にも手を休めるな」と答えます。ただ種を蒔くのではありません。神が成し遂げてくださることは私たちにはわからないのだから、朝から晩まで、夜も休まず種を蒔き続けろと答えるのです。
私たちは一秒先のことも分からない存在です。そのような私たちに、さまざまな将来の不安が襲ってきます。最悪のケースを思うと、体が動かなくなることもあります。そのような私たちに、コヘレトは、先がわからないからこそ、すべてを成し遂げてくださる神に信頼し、神が与えてくださった今を最善を尽くして生きろと勧めるのです。
ガラテヤの信徒への手紙に「たゆまず善を行いましょう。飽きずに励んでいれば、時が来て、実を刈り取ることになります」とあります(6章9節)。成し遂げてくださる神の時を待ち望み、神に委ねられた種を、きょうも蒔き続けたいと願います。
【祈り】
主よ、今日も、あなたに委ねられた種を蒔き続ける者としてください。