たとえ深刻な過失を犯した場合でも

2月6日(木) 申命記19章

主が…その土地を与えられ…家々に住むようになったならば…主があなたに与えて得させられる土地のうちに三つの町を選び分けなさい。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 申命記19章1~2節

人は思いがけず大きな過ちを犯すことがあります。「意図してでなく、積年の恨みによるのでもない」という、過失です(4節)。具体的には、隣人と柴刈りに森に入り、自分の使っていた斧を振り上げたとき、斧の頭が抜けて、側にいた隣人を直撃し、死なせたような場合です(5節)。

 そうした意図しない殺人のために「逃れの町」を用意するように神は命じられます。「主があなたに与えて得させられる土地のうちに三つの町を選び分けなさい」。さらに領土が広がったときには「更に三つの町を加えなさい」と。正式な裁判をすることなく、「復讐する者」が怒りに駆られて危害を加えないためです。どこで事故が起きても逃げられるように「逃れの町」は国中に置かれました。

 この制度を悪用する者もいました。過失でなく殺人を犯したのに誤魔化そうとします。しかし、正式な裁判で罪が明らかになると、その人は報いを受けます。神のかたちに造られた無実の人間を殺害するなら、血は土地を汚し、「それ(血)を流した者の血によらなければ、贖うことができない」からです(民35章33節)。

 私たちは深刻な過失によって孤立するときがあります。私たちの罪や弱さをすべて知る神のもとに逃れられることは、本当に幸いなことです。

 【祈り】 神よ、私たちは時に大きな過失に陥ることがあります。あなたの憐れみによってきょうも守ってください。

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