天からの恵みの前に

1月27日(月)申命記11章

あなたたちが渡って行って得ようとする土地は…天から降る雨で潤されている。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 申命記 11章11節

今、モーセが語りかけているのは、荒れ野での40年を多かれ少なかれ経験してきた世代に対してです。つまり、子どもの時から荒れ野時代を過ごしてきた世代と言えましょう。

ちょうど子ども時代に戦争を経験した世代が戦後日本の繁栄を築いてきたように、荒れ野時代の悲惨を経験した世代だからこそ、二度と同じ過ちを繰り返すことなく、神の祝福の中を歩んでいけるようにと、心に誓ったことでしょう。

しかし〝平和〟はつくり続けなければ失われてしまいます。ですから、子どもたちに教え続けなればならない。いかに人間が罪深いか、それに対して主が為してくださったことを物語り続けなければならないのです。

約束の土地は「天から降る雨」で潤う土地だと言われます。エジプトのように灌漑をしなくとも、天から、すなわち神の御許から降り注ぐ恵みの雨によって潤うと。

この「天から」の視点を失い、あたかも自分たちで世界を切り開いているかのように錯覚しておごり高ぶるとき、天は閉ざされ、再び世界は悲惨を経験することになるでしょう。

人間は、いつでもこの「天から」の恵みの前に謙遜に、主と隣人を愛して生きねばならないことを、次の世代に伝えてまいりましょう。

【祈り】 神様、人間の愚かな歴史に学びつつ、あなたを恐れて謙遜に生きる道を、若い世代に伝えさせてください。

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