主の苦しみは私たちの救いのため

1月25日(土)詩編69編

わたしが受けている嘲りを
恥を、屈辱を、あなたはよくご存じです。
わたしを苦しめる者は、すべて御前にいます。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編69編20節

詩編第69編は、嘆きと賛美という馴染みの要素を、際立った鮮明さで表現しています。詩人の描く苦しみは切実で、賛美は力強く、侮辱は容赦ありません。

この詩編は新約聖書にもよく引用されています。イエス・キリストとその御業に関する最も明確な預言が含まれています。主イエスは、ヨハネによる福音書2章17節でこの詩編の10節を引用して、死に至るまで「あなたの家を思う熱意がわたしを食い尽くす」ことを説明されました。

十字架上のキリストの苦しみの一部は、22節で預言されています。「この後、イエスは、すべてのことが今や成し遂げられたのを知り、『渇く』と言われた。こうして、聖書の言葉が実現した」(ヨハ19章28節)。また、イエスが嘲笑と軽蔑を受け、渇きを癒すために酢を飲まされることも預言されています(マタ27章48節)。

キリストはご自身の苦しみを通して、時代を超えて神の民が経験するすべての苦しみを成し遂げ、聖なるものとしてくださいました。私たち一人ひとりの苦しみも、主の死と復活による命によって完成へと導かれます。そのため、私たちは確信をもって主に祈り求めることができるのです(17節参照)。

【祈り】 すべての苦しみにあずかる主よ、あなたの救いがすべての痛みと苦難の中にある私たちを癒してくださることを感謝します。

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