ナホム3章 お前はテーベにまさっているか

ナホム3章 お前はテーベにまさっているか

お前はテーベにまさっているか。
ナイルのほとりに座し、水に囲まれ
海を砦とし、水を城壁としていたあの町に。(ナホム3:8)

1~3節には、アッシリアの首都ニネベが人の血を簡単に流してしまう流血の町であったことが書かれています。アッシリア軍は圧倒的な戦力に物を言わせ、敵を完膚なきまでに滅ぼし、その残忍性は悪魔的でした。4節からは、ニネベの町があでやかな遊女に譬えられています。ニネベが守護神や戦争の女神を拝み、そして征服した人びとにもそれらに仕えるよう誘惑したからです。

8節以降は、既にアッシリアによって滅ぼされたはずの上エジプトのテーベと、アッシリアが比較されています。「お前はテーベにまさっているか」という質問は、一見すると馬鹿げているように見えます。なぜなら、アッシリアがテーベを征服したからです。預言者は、アッシリア帝国とエジプト王国との相対的な力を比較して質問するのではありません。人間的な力は神の憤りの前には無に等しいということを告知しているのです。いくら強大な力であっても、神の憤りの前では、為す術もないということに気づかないのかということです。神の前に低くへりくだらないなら、ニネベもテーベと同様、神の憤りによって辱められるでしょう。

お前はテーベにまさっているか。この質問は、今日、私たちにも同じように語りかけられています。

【祈り】 私たちは罪を告白し、主に立ち帰ります。日々の営みの中で、ただ主の憐れみにのみ力づけられますように。

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