ウエストミンスター小教理問答の学び 第26問

第26問 キリストの王職

問: キリストは、どのようにして王職を果たされますか。

答: キリストが王職を果たされるのは、私たちを御自身に従わせ、治め、守って下さること、また御自身と私たちとのあらゆる敵を抑えて征服してくださることにおいてです。


王である救い主の必要

(1) 人は心も体も弱い存在です。自分の力だけでよい人生を生き抜くことはできません。私たちを正しく導き守る助け手が必要です。

(2) 旧約の王の職務は、神の民を導き守ることでした。神の民を神に従わせ、また外敵と有効に戦うために、王が必要でした。

(3) 現実の王は、この職務に背き、国を破滅させました。神の民は、完全な王である救い主(ダビデの子)を、待ち望みました。

キリストの王職

(1) 主イエスは、ダビデ王の家系から生まれ、王職を果たす救い主となられました。

(2) ただし主イエスは、地上の王ではなく、私たちの霊的必要を満たす真理の王でした。
A. 主は、私たちをご自分に従わせて下さいます。私たちは、従い切れない自分の弱さを嘆きますが、主は力ある王として私たちを従わせ、致命的な背信から守り、天国に入る日まで信仰を全うさせて下さいます。

B. 主イエスは私たちを治めて下さいます。良王の統治が繁栄を招くように、私たちの魂は主に統治され豊かな実りを結ぶのです。

C. 主は私たちを守って下さいます。試練と誘惑に会う時も主は私たちを守り、真の絶望と挫折に会わないようにして下さいます。

D. 主イエスは敵を抑えて征服して下さいます。私たちは、罪と死の力に悩みますが、これらによって滅ぼされることはないのです。主は万事が益となるように、罪と死の力を抑え、制御して下さいます。世の終りには、これらの力はすべて征服され、死もなく悲しみも叫びもない天国が実現します。

主イエスを王とする信仰


 主イエスへの信仰には、王である主への信頼が含まれます。誰も、自分の信仰の堅固さを信頼して入信しません。むしろ、王なる主が信仰を完全に守って下さる事を確信し、主に自分を委ねつつ、信仰を告白するのです。

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