十字架にかかった犯罪人が死ぬには長い苦しみのときが必要でした。でも、翌日は過越を祝う特別の安息日。ユダヤ人たちは、早急に十字架上の人びとが死んで、遺体が十字架から降ろされることを願いました。そこで、当時死期を早めるために用いられた手段が、足を折るという残虐な手段です。大きな槌のようなもので激痛を与えて足を折る。ショックで死ぬ。あるいは、十字架にかけられた体を支える足が折られると、体の重みが一気に上半身にかかり、死期が早まったようです。そこで、兵士たちが来て、イエスと一緒に十字架につけられた最初の男と、もう1人の男との足を折った。イエスのところに来てみると、既に死んでおられたので、その足は折らなかった。しかし、兵士の1人が槍でイエスのわき腹を刺した。すると、すぐ血と水とが流れ出た。(ヨハネ19:32-34)