私たちは何をもって自分の人生に満足することができるのでしょうか。何一つ不自由なく暮らすことのできる財産も、誰にも低く見られずに済む地位や名声も、病気知らずの頑強な肉体や精神も、どれも人が望む幸福の条件になり得ます。あるいは、家族や親しい友人に囲まれて過ごすことが人生最大の幸福かも知れません。しかし、大きな幸せも小さな幸せも、太陽の下ではいつも不幸せと裏腹です。富も名誉も、健康な体も親しい人も、手にしたと思ったらこぼれ落ちていってしまうほど儚いものだと、人生の不幸を経験した人はよく知っています。人間、その一生の後はどうなるのかを教えてくれるものは、太陽の下にはいない。(コヘレト6:12)