おはようございます。高知県安芸市にあります芸陽教会の大宮季三です。
私の住んでいる高知県の出身者で有名なのはなんと言っても坂本龍馬ですが、龍馬と比べて引けを取らないほどに有名な人物として、「アンパンマン」の作者であるやなせたかしさんの名前をあげることができます。県内には「やなせたかし記念館」があり、土佐くろしお鉄道ごめんなはり線の各駅には、やなせたかしさんが各駅ごとにデザインしたキャラクターがいます。
やなせたかしさんが作詞した、アンパンマンのテーマソングは非常に有名です。「何のために生まれて何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのはいやだ」 この歌詞には、彼の人生で経験した問いが記されています。戦争という経験が、彼に生きる意味を問いかけたそうです。そして、自分よりも才能も能力も優れていると思っていた弟が特攻隊に志願し、戦死してしまいました。そして「自分はなぜ生き残ったのか、何のために生きるのか。」、これが彼に重くのしかかった問いでした。
私たちもまた、現代の多様な社会の中で、自分の生きる意味や目的を見失ってしまいます。また多様な社会という一方で、成功と失敗、勝ち組と負け組というような構造の中で、自分を位置付けようとしてしまいます。自分の命の価値を見失い、過小評価してしまいます。
さて、真の神様は私たちの命をどのように見ておられるのでしょうか。神様の言葉が記されている聖書の中のエゼキエル書18章には、このような言葉があります。「わたしは誰の死をも喜ばない。お前たちは立ち帰って、生きよ」(32節) 神様はあなたに向かって「生きよ」「生きる価値がある」と宣言してくださる神様です。
神様は、「あなたには生きる価値がある」ということを、はっきりと証明してくださいました。それが、イエス・キリストの十字架です。神様は、ご自身の独り子であるイエス・キリストをこの地上に遣わし、その独り子をあなたのために捧げ物とされました。唯一の子どもを捧げるほどに、あなたを愛しているのです。神様の唯一の子どもが捧げられるほどに、あなたの命は尊いものなのです。
神様は「立ち帰って、生きよ」とおっしゃいます。立ち帰るとは、元のところにいくことですが、人間にとって元のところとは、神様のところです。なぜなら、すべての人間は神様によって作られた作品だからです。本来の居場所、元の居場所こそ、最も安心できる場所です。人間は、神様のところに立ち帰ってはじめて、本当の価値を見出すことができるのです。そして、神様の元に立ち返る唯一の道こそ、イエス・キリストの十字架を受け入れることです。イエス・キリストを信じて、神の元に立ち帰るとき、本当の命とあなたの生きる目的が見出されます。
神様は今日も教会を通して、あなたに「あなたの命の本当の価値」を指し示しています。今日、お近くの教会で、あなたの命の価値を受け止めてください。