キリストへの時間 2019年3月24日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

申成日(広島教会牧師)

申成日(広島教会牧師)

メッセージ: 映画『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』を観て

 おはようございます。広島教会の牧師、申です。今日は、昨年大ヒットした映画「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」の話をいたします。

 実は、妻がミュージカルが大好きで、ミュージカル映画は大体観ています。「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」は、前作の「マンマ・ミーア!」を観ましたのでとても楽しみにしながら妻と一緒に観に行きました。

 マンマ・ミーア!の魅力は何と言っても懐かしいABBA(アバ)の歌です。中学生頃だったのか、高校生頃だったのか定かではありませんが、韓国においてもABBAの歌が大ヒットしていつも聞いていました。ABBAの歌を聞いていると昔のことがよくよみがえてきます。

 今回の「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」は、二つの話が立体的に入れ替わりで出てきます。主人公の女の子は前編の娘役のソフィです。舞台はギリシャのカロカイリ島。母はすでに死に、ソフィは念願だったホテルの改修を終え、リニューアルオープン記念パーティーの準備に追われていました。ニューヨークに離れて住んでいる夫のスカイとは、将来設計の意見の違いがあり、ストレスになっていました。パーティーの準備は順調に進んでいましたが、突然の大嵐がやってきて開催の危機に陥ります。

 一方、もう一つの話はそのソフィを産んだ母親、つまり若き日のドナが出てきます。大学を卒業して、広い世界で自分を見つめるために旅をする。そしてその旅先々で出会った3人の男と恋に落ちます。そう、これは10年前に上映された「マンマ・ミーア!」の物語の、前に出てくる話であります。つまり、前編の「マンマ・ミーア!」の、前の話とその後の話が立体的に語られる構成になっています。

 勿論、1人の女性が3人の男性と恋に落ちる愛の物語ではありますが、それ以上に一人娘を愛する母親の、満ち溢れる愛の物語でもあります。ある場面では、わたしも妻も思わず涙を流してしまいました。物語は非常に単純ですが、そこで舞台が島ということもあって、大嵐が仕掛けられています。そして、愛はそのような大嵐も乗り越えることが出来ることを私たちに語ってくれます。

 大小の違いはあるかもしれませんが、わたしたちは人生の中で様々な嵐を経験します。時には挫折してしまい、これ以上どう生きれば良いのか分からないこともあったでしょう。そして、そのような状況の中で出会う愛によって力を得て、新しい人生を始める人も少なくないでしょう。

 聖書の中にも娘のことをとても愛している父親の話が出ています。しかし、この娘は死にかけていました。父親はあらゆる方法を使って娘を癒してあげたいと思ったでしょうが、愛する娘は治りませんでした。その時、父親はイエスについての話を聞きました。人を癒す不思議な力があるということです。そして、イエスを訪ねていって娘を癒してくださるように切にお願いします。父親はこの方ならばきっと娘を癒してくださると信じていました。

 しかし、イエスが娘の所に辿り着く前に娘は死んでしまいました。父親の心はいかに辛かったでしょうか。娘のために何もやってあげることが出来なかったと思う父親の気持ち、その無力感を主イエスは分かっておられました。そして、主イエスはその娘が眠っている所に行って、その娘を生き返らせてくださいました。

 娘に対する父親の愛が主イエスの心を動かしました。イエスはその娘を生き返らせることによって、父親の心をも生き返らせてくださいました。人生の中でまさに大嵐であったこの家を、主イエスは死を乗り越える力をもって、新しく変えてくださったのであります。

 あなたは今どんな大嵐に直面しているでしょうか。あなたの人生を主イエスに委ねてみませんか。きっと新しい人生があなたを待っていると思います。

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