おはようございます。広島教会の牧師、申です。今日は、クリスマスシーズンではありませんが、映画「クリスマス・カロル」の話をさせていただきます。
「クリスマスイブの夜、金にしか興味のない意地悪金貸しのスクルージの前に、7年前に死んだ相棒マーレイが現れます。重い鎖を引きずったマーレイは自分のようになりたくなかったら、精一杯この世で生きることだと告げます。そして今夜3人の精霊がスクルージのもとを訪れることを予告し、去りました。
1人目の「過去の霊」は幼い頃に死んだ姉、若い頃にお世話になった親方や仲間達、そして恋人イザベルの姿を見せ、過去は取り戻せないと語り、去っていきました。2人目の「現在の霊」はスクルージの事務をしているボブの家に連れて行きます。ボブは病弱の息子を抱えていたが、幸せなクリスマスを過ごしていました。そしてスクルージの甥ハリーは「スクルージおじさんが好きだ!」と彼を称えて乾杯していました。スクルージはそんな彼らを見て、楽しい気分になりました。3人目の「未来の霊」はボブが悲しそうに十字架に話し掛けているところへ連れていきました。ボブが話しかけていたのは、愛する息子の墓だったのです。
そして霊が指したもう一つの墓はスクルージのものでした。自分の死を喜ぶ村人達を見て、スクルージは生まれ変わることを決意しました。クリスマスの朝、サンタの格好をしたスクルージは村人の借金を帳消しにし、子供たちに玩具(がんぐ)を与え、ボブの息子に、よい医者を探す約束をします。そして彼は、甥のハリーの待つクリスマスパーティーへと向かったのであります。非常に単純な話ですが、あたたかい気持がします。実は、この話は聖書のある話とよく似ています。
そこにはザアカイという税金を徴収する人が出てきます。彼はローマ政府の手先として、ユダヤ人たちに税金を多めに徴収し、残りは自分のものにし、またその財産で金貸しをしていた人です。多くの人々に嫌われたことは当然でしょう。
そのような彼に、ある日、イエス様が訪れました。自分の住んでいる村にイエス様が来られること知り、走っていったのですが背かとっても小さかったので見ることが出来ません。彼はイエス様の通り道にある桑の木の上に昇って、イエス様を待ちました。すると、その場を通りすぎようとしていたイエス様がザアカイを見て「今晩、あなたの家に泊まりたい」と言うのです。そして、やがてイエス様はザアカイの家に入りました。
多くの人々はイエス様が「罪深いザアカイの家に入った」とつぶやきました。しかし、ザアカイはこのイエス様に出会って、「人が生きる目的がどこにあるのか」をまことに知ることができました。そして、彼は「自分の財産の半分を貧しい人々に施します。人に騙し取ったことがあるならば、その人に4倍にして返します」と言ったのであります。
一つの例でありますが、イエス様はこのように、わたしたちに新しい人生を与えてくださる方です。それは、今のわたしたちの環境を変えたり、わたしたちの身分が変えることではありません。しかし、わたしたちの生きる目的を変えることによって、災いの多いこの時代においても、感謝と喜びを持って生きるようにしてくださいます。どうか皆さんも主イエス・キリストの愛を体験してみませんか。是非、今朝近い教会へと足を運んでいただきたいと願います。