ごきげんいかがでしょうか。草加松原教会の川杉安美です。
新約聖書にヨハネによる福音書というものがあります。イエス様と共に歩んだ弟子の一人、ヨハネが書いたものです。ヨハネがイエス様と共に地上で生活をしてから、半世紀以上もたって書いたものです。
その間にキリスト教はローマ帝国内で迫害にあいました。有名なのは皇帝ネロによる迫害でしょう。ヨハネ自身も迫害に遭い、年をとってから島流しに遭い、最後は殉教したとも言われています。そんなヨハネが晩年になって、イエス様のことを伝えるために、福音書を記したのです。この福音書はとても重要なものです。
イエス様が天に昇って行かれ、直接会えなくなってから、半世紀以上もの間、ヨハネは信仰生活を送りました。その間、迫害もあり、仲間たちも殺され、困難もあり、ついには自分も捕えられてしまう、そういう目にあったのです。
イエス様は本当に守っていてくださるのだろうか、神様はちゃんと生きて働いておられるのだろうか、そんなふうに疑問を持ったとしてもおかしくないと思います。しかしながら、ヨハネにとってイエス様のことは、あまりにも確かなことでした。半世紀以上の、厳しい信仰生活の中でも、全くゆるがないほど確かなことでした。
そして、イエス様のことを伝えるために福音書を書いたのです。その福音書の終わりの方に、イエス様の言葉をヨハネは記します。「見ないのに信じる人は、幸いである。」(20:29)