いかがお過ごしですか。船橋高根教会の牧師の小峯明です。
多くの教会の屋根には十字架が立っています。キリスト教会と言うと十字架が思い浮かぶほど、十字架は教会のシンボルです。
しかし、十字架は古代ローマでは重い罪を犯した者を処刑するための道具でした。強盗殺人やローマ帝国に対する反乱を行った者たちが、十字架に磔にされて処刑されました。道路沿いに犯罪者たちを磔にした十字架が建てられて道行く人々に見せしめにされたそうです。手首と足の甲に釘を打ち付けて十字架に磔にされ、そのまま野ざらしにされます。ですから、直ぐに死ぬことはなく、長時間苦しみながら失血死させる残酷な処刑方法でした。
イエス様は、弟子のペトロが「あなたはメシア、生ける神の子です。」と告白したときから、「御自分が必ずエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、3日目に復活することになっている、と弟子たちに打ち明け始められました。」イエス様は3回ご自身の苦難と復活を弟子たちに語ります。
イエス様は、ユダヤ人の指導者たちによって殺されることを承知で、活動を続けられます。ユダヤ人たちはイエス様を捕らえ偽りの裁判を行い、ローマ総督に引き渡します。なぜ、イエス様は苦難を知りつつ、逃げなかったのでしょうか。それはイエス様が十字架に掛かるためにこの世界に来られたからです。
神様は、わたしたちを罪と裁きから救うために、わたしたちの身代わりとしてイエス様を遣わしてくださいました。イエス様はその神様の計画を実現するために十字架への道を歩まれました。イエス様を信ずるわたしたちを救うためです。苦難を経て復活されたイエス様が、わたしたちの救い主です。