あさのことば 2019年2月18日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(国立聖書教会牧師)

野島邦夫(国立聖書教会牧師)

メッセージ: 「欺きと誠実」2.偽善

 いかがお過ごしでしょうか。国立聖書教会の野島邦夫です。

 今回はシリーズで欺きという悪事、いえ、神に対する罪について考えています。今日は、振る舞いによる欺き、偽善について考えます。

 偽善とは「うわべを飾って、心が正しいように見せかけること」です。福音書にはイエス様の偽善批判の記事が幾つも出てきます。例えば「あなたは施しをするときには、偽善者たちが人からほめられようと会堂や街角でするように、自分の前でラッパを吹き鳴らすな。」(マタイ6:2・私訳)

 施しそのものは素晴らしい隣人愛の行為です。人々から称賛されて当然と言えば当然です。しかし、そこに偽善が入り込む隙間ができます。貧困で苦しむ人を見て、少しでも助けたいと心から思う時、するのが施しでしょう。

 けれども、目がその苦しむ人から離れて、周囲の人々に向く時、偽善への誘惑が起こります。称賛されたいという。この時の心情はもはや隣人愛とは言えません。自己愛です。誰の目にも見えるのが行為ですから、反応もよくわかり、一層誘惑は強いでしょう。

 私たちは他人から褒められることに快感を覚えます。子供は褒められてよく成長しますが、大人は褒められると自己批判を忘れます。褒められることを予想するだけで隣人愛の行為も「その人の為に」から「自分が褒められるために」となりがちです。偽善の大きな原因は自分の誉れです。それでいいのでしょうか。

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