ごきげんいかがでしょうか。草加松原教会の川杉安美です。
昔のイスラエルの話ですが、こんなことわざがあったそうです。「先祖が酸いぶどうを食べれば 子孫の歯が浮く。」いったいどういう意味でしょうか。
先祖がすっぱいぶどうを食べると、子孫がその影響で歯が浮いてくるというのです。簡単に言ったら「先祖の祟り」ということです。いつの時代のどの国にも、似たような考え方があるものです。先祖が悪いことをしたことの罰が、子孫に及ぶというものです。
しかし、そういう考え方を聖書はきっぱりと否定します。聖書は言います。旧約聖書エゼキエル書18章20節「罪を犯した本人が死ぬのであって、子は父の罪を負わず、父もまた子の罪を負うことはない。」
だからと言って、すべてそのように正当な裁きをするように、ということを聖書が強調しているのではありません。その先を読んでみるとこうあります。
「悪人であっても、もし犯したすべての過ちから離れて、わたしの掟をことごとく守り、正義と恵みの業を行うなら、必ず生きる。死ぬことはない。」(21節)
もっと先の方ではこうあります。
「『わたしはだれの死をも喜ばない。お前たちは立ち帰って、生きよ』と主なる神は言われる。」(32節)
つまり、どのような悪人であったとしても、本人が立ち帰って生きることを神様が望んでおられると言うのです。神様が望んでいることは、人を裁く、人に罰を与えることではなく、罪を離れ、神様に立ち帰って生きることなのです。聖書はそのために記されています。