お元気にお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
その昔、イスラエルには、幕屋と呼ばれる移動式の神殿がありました。神がモーセを通して、幕屋の建設をお命じになるとき、幕屋建設の目的は、神が彼らの中に住むためであるといわれています(出エジプト25:8)。
もちろん、人間の造った幕屋に無限の神を納めることなどできません。それは、象徴的な仕方で、神がイスラエルのうちにいてくださることを示すものでした。神が人と共に住んでいたエデンの園のように、幕屋がイスラエルのうちにあるとき、神がまことにいてくださる世界が象徴的に表現されました。
興味深いことに、神の言(ことば)であるキリストがこの世界に肉体をもって生まれたことを描くヨハネによる福音書の中には「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた」と表現されています。「宿られた」という言葉は、「天幕を張って住まわれた」という表現です。
神はイエス・キリストという幕屋を通して、わたしたちの間に確実に住んでくださる世界を実現してくださったのです。エデンの園を追放された罪ある人間は、キリストを通して神が共に住んでくださる楽園へと回復されるのです。
今日の聖書の言葉
「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた。」ヨハネによる福音書1章14節