ご機嫌いかがですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
ルカによる福音書には、イエス・キリストの誕生の次第が詳しく記されています。そこに一貫して流れているテーマは、貧しさの中に生まれるキリストです。
イエス・キリストが産声を上げたのは、家畜小屋でした。宮殿の中のふかふかのゆりかごの中ではありません。ここには実に王の姿とは対照的な姿で生まれたイエス・キリストであったことが描かれます。
しかも、救い主イエス・キリストの誕生が最初に告げ知らされたのは、貧しい羊飼いたちでした。しかし、そうであるからこそ、貧しい者たちにとって身近な救い主であることが示されています。
ルカによる福音書はこの出来事に続いて、ユダヤ人の慣例に従って神殿にやってきたイエス・キリストの家族を描きます。その時、彼らが捧げた捧げものが記されていますが、それは羊に手が届かない貧しい家の捧げものでした。貧しい中にあっても主の定めに従順な家族の姿です。
救いはお金で買うことはできません。いえ、お金で買えないからこそ、救いに貧富の差はありません。イエス・キリストは人々から顧みられることの少ない貧しい者たちのためにも救いをもたらしてくださるお方です。
今日の聖書の言葉
「『主の霊がわたしの上におられる。貧しい人に福音を告げ知らせるために、主がわたしに油を注がれたからである。』」ルカによる福音書4章18節