おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今週はクリスマスを覚えてお話をしています。
クリスマスの日は昨日で終わってしまいましたが、キリストの誕生を描いた福音書の記事は、イエス・キリストの誕生のその日の出来事だけを記しているわけではありません。マタイによる福音書には、東の国の占星術の博士たちが不思議な星を発見し、星に導かれるままにエルサレムにやってきたことが記されています。
そこに登場する占星術の博士たちは、もともと聖書の神を信じる者たちではありませんでした。占星術を生業とする人たちですから、むしろ、聖書の教えとはまったく違う世界に生きる人たちでした。
そうであるからこそ、この人々が誕生したキリストを訪ねて、遠い国からやってきたことを告げるこのエピソードは意義深いものがあります。それは、イエス・キリストがもたらす救いが、ただユダヤの世界にとどまらないということを示しています。異邦人であるから救いの外にいるのではなく、異邦人にもキリストの救いはかかわってくるものなのです。
マタイによる福音書には、この人々が赤ん坊のイエス・キリストの前にひれ伏して、捧げものを捧げたことが記されています。聖書に慣れ親しんできたユダヤ人ではなく、まったく違う世界の人たちがキリストの前に進み出たこと、このことの意味の大きさを思います。
今日の聖書の言葉
「学者たちはその星を見て喜びにあふれた。」マタイによる福音書2章10節