いかがお過ごしですか。船橋高根教会の牧師の小峯明です。
イエス様は、ご自分のお働きのために弟子たちを招かれました。マタイによる福音書を書いたと言われているマタイとイエス様との出会いも印象的です。イエス様は、彼が収税所に座って仕事をしている様子を見て「わたしに従いなさい」と言われました(マタイ9:9参照)。
興味深いことに、彼はすぐ立ち上がってイエス様に従いました。仕事はどうするの、とつっこみを入れたくなります。しかし、聖書はそれらのことには触れません。ただイエス様が語り、マタイは従いました。
当時税金を集める仕事をしていたユダヤの徴税人は、ユダヤ人からは嫌われていました。それはユダヤ人を支配しているローマ人やヘロデたちのために働いていたからです。またしばしば税額を誤魔化して不正に蓄財していると疑われてもいました。ですから、盗みを働く罪人と考えられていました。マタイはユダヤ人でしたので、特にユダヤ人たちから軽蔑されていたでしょう。ユダヤ人から搾取する男、それが彼の姿でした。
この時イエス様は、そのように嫌われていたユダヤ人の徴税人を弟子として招かれました。なぜでしょうか。イエス様は、そのような者たちを招くために来られたからです。イエス様は言われます。「わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」(マタイ9:13)
正しい人、罪人、わたしたちはどちらでしょうか。わたしたちは日本人ですから、どちらでもないように思うかも知れません。しかし日本人はユダヤ人から見ると外国人ですから、徴税人や罪人と同じ仲間に見なされています。当時のユダヤ人の指導者たちならば、わたしたちとは食事もしないでしょう。そんな遠くにいるわたしたちにもイエス様は弟子たちを遣わし、教会を建て「わたしに従いなさい」と招いてくださいます。