おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
聖書の世界には「偶然」という考えがありません。もちろん、人間にとっては偶然のように見えることはいくらでもあります。しかし、それにもかかわらず、聖書に「偶然」という考えがないのは、神が世界の創造者であり、全知全能の力をもって今も支え導いておられるという信仰があるからです。
この世界が存在することも、この私がこの時代に生まれたことも、もしそれが偶然であるとするなら、そこには何の意味も価値もありません。強いて言えば、自分で意味づけをして納得するか、仕方ないとあきらめるか、偶然に身を任せて生きるか、それぐらいしか生きる道はありません。
しかし、全知全能の神が、しかも、愛の神がこの世界を造り導いておられると信じるときに、希望も見えてきます。というのは、すべてのことに意味が与えられているという信仰がそこには付随しているからです。
たとえそのすべての意味が明らかにされないとしても、そう信じて忍耐強く生きることができます。すべてのことに意味があり、すべてのことが益となるように導かれていることを、信仰によって受け止めることができるからです。
今日の聖書の言葉
「神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。」
ローマの信徒への手紙8章28節