ご機嫌いかがでしょうか。南越谷コイノニア教会の黒川豪です。今週は、詩編23編の御言葉に耳を傾けています。
この放送を病床で聴いている方がいらっしゃるかもしれません。あるいは、今までの人生を振り返ると、あの時は、死ぬほど大変であった、辛かった、危機一髪であった、という経験を思い出すことのできる方が多くいらっしゃると思います。わたしもそのような経験があります。それほどでなくても、今は辛いなあ、試練だなあ、孤独だなあ、と感じることは、だれにでもあるのではないでしょうか。
そこで詩人は「死の陰の谷を行くときも、わたしは災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。」(4節)と歌います。
わたしたちは、まことの神様を信じていれば、順風満帆の、何の苦労もない人生を送れるか、と申しますと、そうではありません。ここは「死の陰の谷」ではないか、という経験をしますし、災いから無縁なのではなく、時に、災いにも遭うのです。
けれども、まことの神様を信じるわたしたちは「死の陰の谷を行くときも」「災いを恐れ」る必要がないのです。なぜなら「あなたがわたしと共にいてくださる」からです。詩人はこの詩編の中で初めて、まことの神に対して「あなた」と呼びかけます。
イエス・キリストは、マタイによる福音書の最後で次のようにお語りになりました。
「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」
神とキリストが共にいてくださる人生は、「死の陰の谷を行くときも、わたしは災いを恐れない」人生です。