いかがお過ごしでしょうか。国立聖書教会の野島邦夫です。
今日は命について共に考えたいと思います。「命」の説明を、家庭用国語辞典の説明程度の分量でまとめてみましょう。
私の手元にある国語辞典の説明を紹介します。
「生物が生きている限り持続している、肉体や精神の統一的・根源的な働きの単一総称。(一瞬一瞬生きることの繰り返しとしてとらえられる緊張の持続であり、客観的には有限であるものが、主体的には無限の連続として受け取られる所に、その特徴が有る。)
一度聞いて「なるほど」とうなずく人は稀でしょう。これは専門家用の哲学辞典ではなく普通の国語辞典の説明です。これくらい説明するのが難しいのでしょう。私の説明は、と言っても聖書の説明ですが、後の回でご紹介します。
現代の自然科学では、だいたい次の諸能力の有無で、生物と無生物(モノ)の間に切れ目があると説明します。自分と同質の子を作る能力、外部の物質を取り入れてエネルギーに変え自分に役立てる能力、体温等を一定に保つ能力。
しかし、この命の説明は単細胞生物や下等生物には当てはまっても、これで人間の命が十分説明されているとは思えません。
私たちに納得のいく、人間の命の説明はないものでしょうか。いや、あります。