いかがお過ごしですか。新浦安教会の芦田高之です。
私たちの人生の中で、とてもつらいことの一つは、愛する人々との別れだと思います。
今から2000年前、ユダヤのナインという町で、とても悲しんでいる婦人がいました。その人は、夫に先立たれて、女手一つで一人息子を育てていました。その息子が多分病気でしょう、亡くなったのです。この女性にとって、一人息子はただ一人、頼りになる存在でした。彼女の生きる希望だったと思います。その一人息子が亡くなったのです。
この一人息子の遺体が運ばれる場面に、イエス・キリストは遭遇しました。
イエス・キリストは、この母親を見て、御自分の心が痛くなるほど、かわいそうに思われました。それで、この母親をご覧になり、おっしゃいました。「もう泣かなくともよい」と。そして、棺に手を置いて、死んだ一人息子に向かってこうおっしゃいました。「若者よ、あなたに言う。起きなさい」と。すると死んでいた若者は起き上がってものを言い始めました。(ルカ7:11-15参照)
これがイエス・キリストという御方です。悲しむ人のそばにいて、一緒に悲しんでくださる方です。絶望の状態で悲しむ人に、信じられないような希望を与える実力を持ったお方です。
今も、このイエス・キリストは生きておられます。こんな悲しみ、こんな人生の傷はもう癒されることはないだろう。そのように悲しむ私たちのそばにいてくださいます。そして、優しくこう言ってくださいます。「もう泣かなくともよい」と。