綱島教会の小宮山裕一です。今日はモーセという人物についてお話しします。
モーセは、人々のリーダーに任命された人物です。モーセにゆだねられた使命は、人々をエジプトから約束の場所へ導くことです。民族大移動といってもよいでしょう。
そんな重責を一人で負うことになったのですから、モーセは大変なプレッシャーを感じました。それはそうです。多くの人々を他の場所に連れて行くだけでも大変なのに、エジプトの王様が良い顔をするわけがありません。しかし、奇跡的にエジプトからの脱出は成功しました。
こうして、約束の土地に向かったモーセですが、旅の途中、人々の不平不満が募ります。モーセはなにもかもいやになってしまったのでしょう、彼はこう言っています。
「わたし一人では、とてもこの民すべてを負うことはできません。わたしには重すぎます。どうしてもこのようになさりたいなら、どうかむしろ、殺してください。あなたの恵みを得ているのであれば、どうかわたしを苦しみに遭わせないでください。」(民数記11:14、15節)
私はモーセの気持ちがわかります。さすがに、民族大移動のリーダーになるようなことはないでしょうが、時にプレッシャーに押しつぶされそうになることもあるのです。でもその時は、隠すことなく、神に打ち明ければよいのです。自分の中にため込むのではなく、外に出すことによって、自分だけの悩みから、神の手の中に煩いは移されるのです。