熊田なみ子のほほえみトーク 2017年3月28日(火)放送

熊田 なみ子(スタッフ)

熊田 なみ子(スタッフ)

小さな朗読会211「私を憐れんでください」
(John Timmer著「Once upon a time…」より)

 これからお話することは、本当に起きたお話です。作り話ではありません。これはイギリスで起きたお話です。イギリスには、お茶を飲むお店がたくさんありますね。このお話はそんなお茶のお店でのお話です。

 ある日、とある女性がお茶のお店に行き、椅子が二つあるテーブルに着きました。お茶を注文し、バッグに入れて持ってきたクッキーを食べようと思っていました。その時、お店はとても混み合っていて、一人の男性が向かいの席に座ることになってしまいました。

 彼も同じようにお茶を注文しました。女性は新聞を読み、テーブルの上のクッキーの包みから一枚クッキーを取りました。すると、向かいの男性も同じようにそのクッキーの包みから一枚クッキーを取りました。彼女はとても腹が立ちましたが、何も言わないことにしました。

 しばらくして、彼女は二枚目のクッキーを取りました。男性も同じようにしました。これには更に腹が立ち、「私のクッキーを食べるなんて、どういうつもりなの!?」とでも言うように彼を見ました。
 彼女がそんな風に彼をにらんでいる間に、その男性は最後のクッキーに手を伸ばし、微笑みながら半分を彼女に差し出しました。

 彼女の怒りは爆発しそうでした。激しく怒っていました。彼女はすっと立ち上がり、近くのバス停でバスに乗り込みました。そしてバスの料金を払おうとバッグを開けたとき…何があったと思いますか? クッキーの包みです。開けてもいない、クッキーの包みだったのです。

 あの男性は、彼女のクッキーを食べていたわけではなかったのです。彼女が、彼のクッキーを食べていたのです。彼女がどんな気持ちになったか、想像できますね? ひどい気分だったことでしょう。お茶のお店に戻ってお詫びをするには遅すぎました。

 こんな状況に出会ったことがありますか? 解決できないようなひどい状況に陥ったことが。そんなとき、あなただったらどうしますか? 一番よい対処法、それは、聖書の詩篇51篇を読むことです。「神よ、わたしを憐れんでください… あなたに、あなたのみにわたしは罪を犯し御目に悪事と見られることをしました。」
 詩篇51篇ですよ、覚えておいてくださいね。いつの日か、本当に詩篇51篇が必要になることがありますから。(訳:木川美来)


 「神よ、わたしを憐れんでください 御慈しみをもって。深い御憐みをもって 背きの罪をぬぐいさってください。
わたしの咎をことごとく洗い 罪から清めてください。」(詩編51:3-4)

 一番大切なこと
問1 わたしたちにとって一番大切なことは何ですか。
答 神さまの子どもとして、神さまと共に歩むことです。
(「子どもと親のカテキズム―神さまと共に歩む道―」日本キリスト改革派教会大会教育委員会)

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