いかがお過ごしでいらっしゃいますか。江古田教会の浅野正紀です。今日も、聖書の言葉に共に耳を傾けましょう。
今私たちは、救い主イエス・キリストの誕生をお祝いするクリスマスを待ち望みつつ過ごしています。今週は、主イエスの誕生の意味について聖書から考えています。
エリコの町にザアカイという徴税人が住んでいました。徴税人とは、当時、ユダヤを支配していたローマ帝国の手先となって、民衆から税金を取り立てる人たちです。徴税人は、ローマ帝国の権力を利用して、必要以上の税金を取り立てていたため、民衆からは嫌われていました。ですから、「徴税人」とは、罪人と同じ意味でした。
ある日、主イエスがエリコの町に入って行かれ、ザアカイに声をかけ、ザアカイの家に泊まりました。ユダヤの民衆は、罪人であるザアカイの家に泊まった主イエスを非難しましたが、主イエスは、ルカによる福音書19章10節で、こう語られました。
「人の子は、失われたものを捜して救うために来たのである。」
「人の子」とは、主イエスご自身のことです。主イエスは、神から離れて罪を犯しながら生きている人間を「失われた者」と言い表しました。主イエスは、ザアカイのような「失われた者」を自らが捜し出し、訪ねて下さいました。ザアカイは、主イエスとの出会いを通して、自分の罪を悔い改めることができました。主イエスは、罪の中を生きている私たちをつかまえて救い出すために、この世界に誕生して下さいました。