おはようございます。一週間も半ばになりました。きょうも番組に耳を傾けてくださり、ありがとうございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
マルコによる福音書の中に、12年間も病に苦しんだ女性の話が出てきます。そこには三重の苦しみがありました。
一つは病気そのものの苦しみです。12年間も癒されることなく、不正な出血が続いていたとありますから、それだけでも十分な苦しみです。そのうえその病から解放されたいがために、費やした時間とお金は計り知れませんでした。全財産を使い果たした挙句、ますます病状は悪化するばかりであったとあります。
それに加えて、もう一つの苦しみがありました。それは、不浄の女というレッテルです。誰でもそうですが、自分から好んで病気になる人はいません。それにもかかわらず、自分の意に反して、不浄の女という目で見られる毎日は、どれほどこの人を苦しめたことでしょう。心の内に安らぎなどありません。
この女性と出会い、その苦しみを取り去ってくださったイエス・キリストは、この女性に向かってこうおっしゃいました。
「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。」
この女性にとって病気が癒されることもうれしいことでしたが、しかしそれ以上に、心の平安こそ、この人が必要としていたことではなかったでしょうか。
今日の聖書の言葉
「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。」マルコによる福音書5章34節