いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
主イエスが天の国のおとずれを語り始めてからすぐに、多くの人たちが集まってきました。その大きな理由の一つとして、病の癒しを挙げることができます。
聖書には「民衆のありとあらゆる病気や患いをいやされた。」と書かれています(マタイ4:23)。実際に、当時の人たちの中においても原因がよくわからない病に苦しんでいる人たちは、恐らく現代よりも多くあったはずです。そして、そのような人たちが癒しの希望を主イエスに託した、それゆえ群衆の数が膨れ上がったということは間違いありません。
しかし、そのような人たちの中に「悪霊に取りつかれた者」がいたと聖書には書かれています(4:24)。これが具体的に何を指すかはともかくとしまして、当時、病は神から見捨てられること、神から呪われていること、すなわち、何らかの罪の結果と考えられておりました。そこから癒されるということは、同時に罪が赦される出来事であり、神との関係が正しくなり、人との関係も回復されるということを含んでいました。
人々がどのような思いで集まってきたのかということはともかくとしまして、主イエスと関わり、癒されるということは、同時に神との関係が正しくなるということを意味しました。そして、「御国の福音」と聖書に書いてありますこと、すなわち天の国の良い知らせとは、まさに、神との関係が正しくなることであり、人のすぐそばに神がいてくださるようになることです。その意味で、主イエスの天の国の福音とは、人のあり方の具体的な変化です。