おはようございます。西鎌倉教会の大木信です。
イエスさまは私たちに対し、「思い悩むな。」と言われていますから、どうも私たち人間を「思い悩む者」として見ておられたようです。「思い悩む」とは、心が分裂することです。心が乱れ、あちこちに揺れ動き、心配することです。
イエスさまは思い悩む人間に、「空の鳥を見なさい。」(マタイ6:26より)と言われ、また「野の花を注意して見なさい。」(6:28)と言われました。なぜこんなことを言われたのでしょうか。空の鳥や野の花の方がかわいらしく美しいからでしょうか。そうではありません。それらは小さく、弱く、命も短いものたちです。イエスさまは、鳥も花も神の前に精一杯生きているではないか。こうおっしゃるのです。思い悩まず、神を信頼して生きているではないか。こう言われるのです。
こうして見ていきますと、私たちは鳥や花に比べて、なんて「信仰の薄い者」でしょうか。思い悩み、時にはこれに捕らわれて病んでしまうことさえあるからです。
この思い悩みから解放されるためにイエスさまは「まず、神の国と神の義を求めなさい。」とおっしゃいました。神は私たちのすべての必要を知って、鳥や花以上に養っておいでです。この神の支配を信じ、喜んで、従っていくことこそ、神の国と神の義を求める歩みです。「そうすれば、これらのものは加えて与えられる。」(6:33)これはイエスさまの約束です。これこそ思い悩みに勝つ道なのです。