いかがお過ごしでしょうか。国立聖書教会の野島邦夫です。
イエスは、在世当時以来、一方では聖人と見なされたり他方では極悪犯罪人と見なされたり、大きく広い誤解を受け続けて来ました。何故でしょうか。今週は聖書記事から、大きな誤解の幾つかとその正しい解説を学びました。今日はその背後の大切な意味を考えます。
一見不可解に見えようとも、聖書の記事は確かですし、その解説は唯一正しいものです。処女から生まれたことは、神の聖霊の力によります。この時イエスは神の子でありつつ人間となられました。ですから、神が創造され支配しておられる自然界を御自分もコントロールできます。
ユダヤをローマから解放する政治的革命家ではありません、創造主を見失い自分の我欲・エゴイズムにがんじがらめになっている人の魂を解放する魂の革命家です。彼は人を自分に仕えさせる政治的王ではなく、喜んで人のために労し仕える者でした。人もまた仕える者となることができるように、十字架の上で自分の命を捧げられました。
人の我欲を打ち破り魂を解放できるのは神の力だけです。この力は、人間の我欲に自分の死をもって勝利されたイエスを信じる時与えられます。我欲の恐るべき力に気付いた人には、イエスの生涯と死が、如何に世間で誤解されようとも、不可解な説明に見えても、解決の光だと心の深みで理解できるでしょう。