いかがお過ごしでしょうか。国立聖書教会の野島邦夫です。
イエスは、在世当時以来、一方では聖人と見なされたり他方では極悪犯罪人と見なされたり、大きく広い誤解を受け続けて来ました。今週は、聖書記事から、大きな誤解の幾つかとその正しい解説を学んでいます。さらに、その背後にある大切な意味を学びます。
イエスは、リーダーとして大勢の弟子たちを従えてローマ帝国の支配からユダヤを独立させようとした革命家だったという誤解も、最近も流行りましたし、イエス在世当時にも強くありました。
マタイによる福音書第20章には、イエスの最側近・十二弟子の中の2人の兄弟を連れて、その母親がイエスに「革命が成功してあなたが独立ユダヤ国の王になったら、この2人を大臣にしてほしい。」と頼み込んだとあります。
イエスはこの誤解を否定して言われます、「私は人を仕えさせるつもりはない、人に仕えるのだ。」と。さらに謎のような言葉を付け加えられます、「私はすべての人のために命を捧げる。」
イエスは革命家というこの見方も誤解だと断言され、正しい解説も記されます。ただ、この解説もわかりやすくはありません。どうせならもっとわかりやすい解説をつければいいのにと思うのですが、それを承知で、あえて書きます。それが譲れない事実であり、救いに関する大切な意味がそこにあるからです。