ひたちなか教会の小宮山裕一です。聖書の言葉に耳を傾けましょう。
聖書の大切な教えに、十戒と呼ばれるものがあります。漢数字の十に戒めと書いて、十戒です。十戒を読むと、確かに「何々してはならない」とありますので、私たちを戒めているようにも思います。しかし、十戒の精神はただの戒めではありません。
十戒の一つに、殺してはならない、という教えがあります。そんなの当たり前ではないか、と思われるかもしれません。しかし、人が人を殺してはいけないのはなぜでしょうか。この問に答えるのは意外と難しいのではないかと思います。
聖書によれば、人は神によって作られた存在です。神の作品とも言われます。神様は、人間をお造りになり、人間を他の生物とは異なる存在としてくださいました。人の命は、神によって与えられ、また支えられているものなのです。
そうした理解に立つならば、他人の命も、私たちの命も、決して自分自身のものではない、ということがわかります。命は神が私たちに与えてくださったプレゼントであり、例え自分自身であったとしても、その命を勝手に処分することはできません。
殺してはならない、という教えは、命の源が神様であること、また私たちの命は神様から私たちの手に委ねられたものなので、誰も他人の命を奪う権利を持っていないことを教えるのです。
神は、命の神です。私たちに生きるようにと招いてくださっています。この命を、より豊かなものとするために、神と共に歩む生涯を今日から始めましょう。