おはようございます。ひたちなか市足崎にありますひたちなか教会の牧師、小宮山裕一です。
数年ほど前、一つの映画を鑑賞しました。「大いなる沈黙へ」というタイトルの映画なのですが、フランスにある修道院の姿を描いたドキュメンタリー映画です。
この映画は、台詞や音楽がほとんどありません。ただひたすら修道院の様子を描きます。修道院では、必要以上にしゃべることが許されず、人々は静けさの中に身を沈めます。
全部で3時間くらいの映画でしたが、静けさの中でもくもくと祈り、作業をする修道院の人々の姿が印象的でした。
私たちの周りには多くの音であふれています。朝起きる時のアラーム。起きるとほぼ同時につけるテレビ。電池がなくなるまで音楽を奏でるスマートフォン。そうした日常の中で、まったく音がない世界は想像できないのではないでしょうか。そして、なによりも私たちは多くの音を耳にしながら、多くのことを語ります。
聖書を読みますと、沈黙すること、語るのではなくて聞く事の大切さを教えられます。聖書が証する神様は、時に語り、時に沈黙します。そうする中で大切なメッセージを語られるお方なのです。
祈ることはただ語るのではなく、時に沈黙することなのかもしれません。そして、静けさの中で神様に思いを向けていただきたいと思います。
1日の中で、わずかな時間だとしても、心を静めて沈黙をする。そのような一時が、私たちを整えます。
ぜひ、皆様も静まり、お祈りをしてみてください。