ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。
新約聖書の最初の方は、福音書という部分になっています。この「福音」というのは、喜びの知らせという意味の言葉です。もともとは、古代ギリシヤ世界などの、伝令にかかわることでした。たとえば、戦争に勝った時、伝令が戦場から自分の国に先に帰って報告をします。そうして「わが軍が勝利した。」と伝えるわけです。そういう喜びの知らせのことを「福音」と言ったのです。
あるいは「わが国に新しい王が即位した」、それを正式な使者が町中に伝えるのです。その喜びの知らせのことを「福音」と言ったのです。
聖書ではその言葉を用いているのです。つまり聖書の教えは、本当にあなたにとってよい知らせ、幸いの知らせ、喜びの知らせです、ということなのです。何か厳しい戒律とか掟とか、そういうことが記されているのではありません。その内容は、具体的には、イエス・キリストのことになります。イエス・キリストがどういうお方なのか、何をしてくださったのか、しかも私たちにも何をしてくださっているのか、ということです。
私は教会で、若者やキリスト教に興味を持って来られた方によく言うのです。聖書を読んだりキリスト教のことを学んだりして、それで苦しくなる、辛くなるとしたら、それはどこかに誤解があるのではないかと思う、と。
もちろん、キリスト教の歩みは様々な重荷や労苦もあります。いつも順風満帆というわけにはいかないでしょう。それでもやはり、基本的には良い知らせ、喜びの知らせ、福音なのです。
あなたもこの福音を受け入れることができ、喜びへと導かれるようにお祈りいたします。