ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井良一です。
聖書には「自分で復讐しないで、神様の怒りに任せなさい」と言う神様の勧めの言葉が記されています。そして神様はその言葉に続けて、「復讐はわたしがすること、わたしが報復する」とまで言われているのです。
日本では昔、この『復讐するは我にあり』と言う聖書の言葉が、一人の犯罪者の生涯を描いた小説や映画の題名として使われ、有名になりました。「復讐するは我にあり」。ちょっと聞くとこの言葉は自分で復讐するより、神様に復讐を任せた方が効果的であると教えているように聞こえます。しかしこの言葉は、私たちに復讐の方法を教えているものではありません。むしろ、この言葉は神様に救っていただいた大切な命を、復讐のような愚かな事柄に使い果たしてしまうことを戒めているものなのです。
世界では今なお、いたるところで復讐の連鎖のような争いが続けられています。そして、そのために多くの人々の命が奪われています。神様は私たちにそんな争いのために大切な人生の時間を使うのはやめ、私たちが愛し合い、助け合って生きることができるようにと望まれているのです。そしてそのために、私たちが抱く復讐や怒りの心を神様にすべて任せるようにと、勧めておられるのです。
聖書の言葉
愛する人たち、自分で復讐せず、神の怒りに任せなさい。「『復讐はわたしのすること、わたしが報復する』と主は言われる」と書いてあります。 ローマの信徒への手紙12章19節