いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
旧約聖書の創世記をたどっております。世界の創造の始まりにおいて、地上には形がなく混沌としていたと聖書には描かれておりました。けれども、そのような混沌の中にも神様はいてくださいました。しかも、それはただそこに神様がおられた、というだけではありません。それは、世界をつくること、世界を造り続けることを意思しておられる方として、そこにいてくださるということです。
神様は、混沌を前にして、そこで言葉を発せられます。「光あれ」。大変短い言葉です。しかし、力強い言葉です。そして、この言葉は実現するのです。現実が変わるのです。恐ろしい闇、何も見えない闇は、去るのです。何がどうなっているのかわからない世界に、光がさすのです。これが、神様の世界とのかかわり方です。
混乱はいつか治まるのです。荒涼としたところでの、闇の支配は去ります。人も、他の生き物も、存在することができない所において、なお、神様は、そこに入って行かれるだけではなく、そこに入り込んで、その状態を変えてしまわれるのです。
私たちは、自分たちが無力だと、感じています。世界は変わらないと感じています。けれども、わたしたちが手出しできないところを、神様はその言葉によって変えてしまわれる、ということがここで語られております。そして、これは、単なる言葉だけのことではありません。むしろ、このような見通しのもとに、世界はなお、置かれているのです。