いかがお過ごしですか。船橋高根教会の牧師、小峯明です。今日の御言葉は創世記12章10節です。
「その地方に飢饉があった。アブラムは、その地方の飢饉がひどかったので、エジプトに下り、そこに滞在することにした。」
神様の言葉に信頼して旅立ったアブラムは、約束の土地カナンでの生活を始めました。アブラムは神様に感謝して祭壇を築き、礼拝を捧げます。これから新しい土地での穏やかな生活が始まると思ったでしょう。神様の導きに信頼して従って来たからです。
ところが、その地方に飢饉が起こりました。自然災害の前には人は為す術がありません。雨が降らず、草が枯れてしまうと羊たちの餌がなくなりますし、水も無くなります。このような思いがけない試練を前にして、わたしたちはどうすればよいでしょうか。これは信仰生活の中で生じる一つの問題です。
アブラムは、この時に祭壇で礼拝して神に祈ることに思いが至りませんでした。アブラムが頼ったのは地域の情報でした。エジプトには食べ物も家畜の餌もあるらしい。そこでアブラムは迷うことなくエジプトに向かいます。人間の知恵、情報も大切です。しかし、アブラムは神に従ってエジプトに行ったわけではありませんでした。神様はアブラムの祈りを待っておられました。
試練や困難の中で、神様が沈黙される、そのように思われることもあるかも知れません。けれども、神様がわたしたちを無視しておられるのではありません。神様はわたしたちが神様に助けを祈り求めることを待っておられます。神様は主イエスを通してわたしたちに語りかけます。「求めなさい。そうすれば、与えられる。」(マタイ7:7)