いかがお過ごしですか。船橋高根教会牧師の、小峯明です。今日の御言葉は創世記12章7節。
「あなたの子孫にこの土地を与える。」
神様の言葉に従って高齢にもかかわらず、旅立ったアブラムとサライの夫妻は、旅を続けて、カナン地方に入りました。今のシリア南部からイスラエルのあたりです。その土地に入りましたが、神様の言葉はありません。
そこでカナン地方をさらに南下します。家畜を連れた徒歩の旅でした。何日もかけての移動であったでしょう。やがてカナンの中央部あたりまで来たところで、やっと神様が現れて言われました。「あなたの子孫にこの土地を与える。」
もしこの言葉がなければ、アブラムたちはさらに南下してシナイ半島の方まで行ったかも知れません。ここへ来てやっと神様はアブラムに、行くべき場所を明らかにしてくださいました。旅の途中のアブラムとサライの対話は記されていませんが、いったいどこまで行けばよいのだろう、そのように二人は話し合ったことでしょう。
神様はついに、カナン地方の中央部に彼らがたどり着いた時に、ここがその場所だと示されました。こうして、アブラムは神様のために祭壇を築いて礼拝をしました。なぜ、神様はこの土地を選ばれたのでしょうか。ここで神様は「あなたの子孫にこの土地を与える」と言われました。アブラムとサライの土地ではなく、子孫のため、です。
実は、その子孫からイエス・キリストがお生まれになります。神様は、主イエスがカナンの地、ベツレへムでお生まれになるために、アブラムをこの土地に導かれました。マタイ福音書1章1節には、「アブラハムの子ダビデの子、イエス・キリストの系図」と記されています。ここにアブラムとこの土地が選ばれた秘密があるのです。