いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
新約聖書の使徒言行録では、主イエスの弟子であるペテロが、人々に説教を語るところが何度かありますが、その最初の説教の結びのところで彼は言いました。「イスラエルの全家は、はっきり知らなくてはなりません。あなたがたが十字架につけて殺したイエスを、神は主とし、またメシアとなさったのです」。
ところで、イスラエルとはなんでしょうか。もちろん、ペテロ自身を含む一つの民族とみることができます。しかし、それだけではありません。旧約聖書の創世記を読みますと、ヤコブという人が登場します。このヤコブが神様からいただいた名前がイスラエルでした。彼は、長らく、兄との諍いに悩まされていました。
ある夜、明日は兄と会わなければならないという時に、彼の前に謎の人物が現れ、激しく格闘しました。けれどもその戦いの最中にヤコブは分ったのです。相手が神様の使いであると。そしてそこから離れたがっている相手に向かって「祝福してくださるまでは離れません」といいました。するとその人はヤコブに名前をたずね、これからはイスラエルと名乗るように、と言って彼を祝福してくれました。
このように、本来、イスラエルという名前は、神様に願う人、神様に希望を置く人に与えられた名前です。
ペテロは、あなたがもし、本当に神様に希望を置くのなら、主イエスこそがあなたを救うメシアであることを知りなさいと言ったのでした。