いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
キリスト教会の暦では、きょうから受難週に入ります。イエス・キリストがわたしたち人間の罪を背負って十字架にお架かりになったことを覚える週です。
キリストの十字架は金曜日の出来事ですが、その十字架の出来事の前の日曜日、キリストがエルサレムに入城したときの様子が聖書には描かれています。人々は熱狂的にこのキリストを迎えます。それはあたかも自分たちの勝利の王を迎えるかのようにです。
確かにキリストは王の王です。しかし、人間が期待するような王ではありません。ロバの子に乗ってやってくる王でした。勇ましい軍馬に乗ってやって来たのではありません。現代流に言えば、黒塗りの高級車ではなく、買い物自転車に乗ってやってくる王です。キリストは意図的に子ロバに乗りました。それは預言者ゼカリヤの言ったとおりです。高ぶることがない、柔和な姿の王です。
仕えられる者としてではなく、仕える僕のように、キリストは人々に仕えるお方でした。そして、ついにはわたしたちの罪の罰を身代わりになって背負って十字架にお架かりになりました。
今日の言葉…「シオンの娘に告げよ。『見よ、お前の王がお前のところにおいでになる、柔和な方で、ろばに乗り、荷を負うろばの子、子ろばに乗って。』」マタイによる福音書21章5節