いかがお過ごしでしょうか、国立聖書教会の野島邦夫です。
今週は、二十世紀の最も重要な信仰告白・バルメン宣言を学んでいます。この宣言は、1934年ドイツのバルメンという所で決議され、その後第二次世界大戦終結まで、ナチの支配に対してドイツの告白教会を正しく導きました。その後も世界中の教会で学ばれています。
今日は全六条の中の第二条を学びます。要約すれば、「イエス・キリストの救いの恵みの力が及ばない所は一点もない」です。かつて、ナチ政府はドイツの解放者と自称して、その救いの力を宣伝しました。それに対して、告白教会はこの第二条を突き付けて、キリストこそ救いの力をもつ御方であり、何かに補ってもらう必要はない、と言って闘いました。
私たちは、この第二条から何を学べるのでしょうか。仮に、キリストの十字架の恵みの力が、どこか届かない所があるとしましょう。何がそこを支配しているのでしょうか。自分ですか。人間には自分の心を支配する力が無く、罪と死に支配されているからこそ、私たちはキリストを信仰したはずです。
キリストの支配が及ばない所が万が一あれば、そこは罪と死が支配しています。そして、そのような所が一点でも存在するなら、私たちの救いには穴が開いているかもしれず、救いは不確実になるでしょう。
しかし、キリストの十字架の力の及ばない所は一点もありません。