おはようございます。あなたは、お疲れや悩みごとを持ち越してはおりませんか?石巻教会の白津景藏です。
ロシアの文豪トルストイは1885年(明治18年)、57才の時、よく知られている民話のひとつ「愛のあるところに神あり」という短い作品を書いています。トルストイはその中で、愛する一人息子を失った年老いた善良な靴直しの男がさりげなく幾人かの人を助けますが、その助けられた貧しく気の毒な人々の仮の姿にその身を変えて登場する神様の存在を読者に思い知らせております。
トルストイはその作品の中で、一体どうすれば神のために生きられるようになるかという永遠のテーマを投げかけ、その答えとして、キリストが教えてくださるから福音書を買って読みなさい、そこにみな書いてある、とまで言い切っているのです。
東日本大震災の津波で多くの本が読めなくなり、整理していたそのときに、私は久しぶりにこの感動深い一冊の本と出会うことができ、本当に嬉しく神様に心から感謝を申し上げるものです。
最後に、この作品の結びとして記されていた、私の心に強く残った新約聖書マタイによる福音書25章40節をお読みいたします。
「わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」