熊田なみ子のほほえみトーク 2014年4月22日(火)放送

熊田 なみ子(スタッフ)

熊田 なみ子(スタッフ)

小さな朗読会176「世界でいちばんかしこい人-ソロモンの油そそぎ-」
(「母と子の聖書旧約下」76章/列王記上1-2章)

 ダビデ王は、老年になって、すべてが平和で、王国も周囲の人の助けによって楽に治められるようになった時、息子のソロモンが主のために美しい神殿を建てられるようにといろんな準備に時間をかけました。ダビデは戦いの人だったために、神様はダビデに神殿造りを許されませんでした。しかし、ソロモンは平和の人です。ダビデは神の家に使うため、大量の金、銀、青銅、鉄、宝石などを集めました。
 そのうちダビデ王は、国の政治にたずさわれないほど年をとってきました。息子の一人アドニヤはこのような状態なら自分がたやすく王になれると考えました。アドニヤは、アブサロムの本当の兄弟でした。そして、アブサロムにとてもよく似ており大変ハンサムでした。彼は自分の馬車の前に50人の家来を走らせ、人々に彼は偉い人だと思わせようとしました。アドニヤは、アブサロムのようにダビデを殺そうとはしませんでした。父親がもうそう長生きできないことを知っていました。彼は、「もしかすると私が王になろうとしていることは父の耳に入らないかもしれない。」と考えました。

 エルサレムから少し離れた所で、アドニヤはソロモン以外の兄弟を全部呼んでたくさんの御馳走をしました。ダビデが死後、ソロモンを王にするつもりでいることをアドニヤは知っていたので、ソロモンに自分のしていることを知られたくなかったのです。アドニヤは多分ソロモンを殺すつもりだったのでしょう。彼はダビデの将軍ヨアブと祭司アビヤタルをこの御馳走に招きました。

 ダビデ王はアドニヤが何をしているか知りませんでした。しかし、預言者ナタンはそれを耳にしました。そして、ダビデ王でなくソロモンの母親バテシバの所に行きました。彼はバテシバに、王の所に行って、「王わが主よ、あなたは『お前の子ソロモンが私に次いで王となり、私の位に座する』と言われたではありませんか。それなのにどうしてアドニヤが王となったのですか」と言いなさいと言いました。
 バテシバは、ダビデ王が長椅子で休んでいる寝室に行きました。彼女が、身をかがめておじぎをすると、王は「何の用か」と聞きました。「主よ、あなたはソロモンをあなたに次いで王とさせると約束されましたが、ごらんなさい今アドニヤがあなたに知らせないで王となりました。彼は沢山の御馳走を備えて、王の子たち、及び祭司アビヤタルとあなたの軍の長ヨアブを招きました。王よ、イスラエルの全ての人の目はあなたに注がれ、誰があなたに次いで王になるべきかを告げられるのを待っています。あなたが何とかしてくださらないとあなたが死んだ時、ソロモンと私は殺されるでしょう。」

 バテシバが王と話してる時、預言者ナタンが入って来ました。彼は地に伏して王を拝し、バテシバが今ダビデに話したのと同じ知らせを繰り返しました。ダビデ王は自分が死ぬ前に早くソロモンを王にしなければ、あとでソロモンが困ることに気づきました。ダビデはバテシバに、お前の子を王にするという約束を繰り返しました。

 それから、最も信頼できる家来たちにソロモンに油を注ぐよう言いつけました。預言者ナタンと祭司ザドクはソロモンを町から連れ出しました。ザドクはソロモンに油を注ぎました。彼はラッパを吹きならしました。人々は何事が起こったかと思い走って見に来ました。「ソロモン王万歳」という叫びを聞いて走って来た人々も「ソロモン王万歳」と叫びました。そして行列に加わりました。何人かの兵はラッパを吹いて先に行進しました。その後から王の騾馬に乗ったソロモンと、その両脇を行進する兵士たちが続きました。その後ろからは、また兵隊と「ソロモン王万歳」と叫ぶ人々が続きました。人々は歌ったり、踊ったり、笛を吹いたり、大声で叫んだりしたので地はその騒ぎで揺れ動くほどでした。

 アドニヤとその客たちは、行列がエルサレムに入ってくるに従い、その騒ぎを耳にしました。ダビデの軍の長ヨアブもラッパの音を聞きました。彼は驚いて「町の中のあの騒ぎは何か」と聞きました。アブサロムの反逆の時、良くダビデにメッセージを伝えに来た祭司アビヤタルの息子は、アドニヤに知らせを持ってきました。「主君ダビデは、ソロモンを王とされました。王は護衛隊をソロモンと共に遣わされたので、彼らはソロモンを王の騾馬に乗せていき、祭司ザドクと預言者ナタンは、彼に油を注いで王としました。民の大群がついています。彼らが叫んだり歌ったり踊っているので町が騒がしいのです。あなたが聞いた声がそれです。ダビデ王の友人は、ソロモンを自分たちの王として受け入れました」と彼は告げました。

 これを聞いたアドニヤの客は、それ以上アドニヤの所に留まっていることを恐れ、みな急いで家に帰りました。最も恐れたのはアドニヤでした。もし自分がソロモン王に捕まれば必ず殺されると思ったからです。アドニヤは幕屋に走って行き、祭壇の角を掴みました。そこで殺されることはまずないと考えたからです。
 誰かがソロモン王がアドニヤを殺さないと約束するまでは、アドニヤは祭壇から離れないと告げに来ました。ソロモンは、もしアドニヤが良い人になるなら殺さないが、悪いことをすれば殺すと人を介してアドニヤに告げました。そこで、アドニヤもソロモンを王と認め、その前にひれ伏しました。

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