いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
相手を自分の支配下に置きたい、という思いは、知らず知らずのうちに心に宿ります。しかも、その思いは、巧みな形で姿を現します。
たとえば、よく耳にする「あなたのためを思って」という忠告の言葉。この言葉の背後に、支配欲が見え隠れしています。もちろん、ほんとうにその人のためを思った親切な忠告はありがたいものです。しかし、言葉の上では親切そうに見えて、結局は相手の行く末を心配しているのではなく、自分に面倒が降りかからないように、あるいは自分の思い通りに相手をしたいという思いで、「あなたのためを思って」と体裁よく忠告をします。
イエス・キリストは弟子たちにおっしゃいました。
「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。」(マルコ10:43-44)
ほんとうに相手のためを思う心があるのであれば、相手を支配するのではなく、相手のために自分を差し出すことが大切です。イエス・キリストがその模範を示してくださいました。
今日の言葉…「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。」マルコによる福音書10章43節44節